日本全国のご当地グルメを北から順にご紹介していく「日本のおいしいもの巡り」。
日本の各地のご当地自慢の食材や、地元の名店の美味しい料理をご紹介するシリーズの第11弾。
第11弾は茨城のご当地グルメから厳選した8選をご紹介します。
①奥久慈しゃも
漢字で書くと「軍鶏」と書くとおり、しゃもは闘鶏で使われるほど闘争本能の強い鶏です。そのため肉質はギュッとしまり、ブロイラーなど一般的な種の鶏に比べ小型です。しかし、引き締まったその分、美味しさが内につまり、普通の鶏肉では味わえない野趣あふれる旨味と歯応えを楽しめます。
全国特種鶏(地鶏)味の品評会で第1位に選ばれた奥久慈しゃもは、低脂肪でヘルシーにも関らず、肉の旨味が濃いと都内の料理人からも指定買いされるほど美味しいと評判です。
しゃもは、江戸時代にシャム(現在のタイ)から輸入されたニワトリの品種で、原産地名が名前の由来です。しゃもは、闘鶏用ニワトリであるため、気性が荒く、群れで飼うのは難しい種ですが、肉・卵ともに味がよいため、そこで、闘争心を抑え、繁殖力があるよう茨城県養鶏試験場で改良を加え、できたのが「奥久慈しゃも」です。
肉質は低脂肪で歯ごたえがあり、ブロイラーの水っぽい歯ごたえのない肉とは違い、煮て良し焼いて良しの美味しい肉です。
②常陸牛
Wikipediaによれば、”常陸牛(ひたちぎゅう、ひたちうし)は、茨城県で指定された生産者が飼育した黒毛和種の牛のうち、日本食肉格付協会枝肉取引規格において歩留等級AまたはB、肉質等級4以上に格付けされた牛肉の銘柄である。常陸牛の呼び名は通常「ひたちぎゅう」であるが、以前は「ひたちうし」と呼ばれていた頃もあり、昔から常陸牛を知る人は「ひたちうし」と呼ぶ。商標登録の呼称では、「ひたちぎゅう」と「ひたちうし」のどちらも登録されている。“とあります。
1833年1月〜2月の記録に、徳川斉昭が桜野牧(現・水戸市見川町)を設置し黒牛の飼育を開始したとあります。
1976年7月、茨城県産牛銘柄確立推進協議会が発足し、茨城県産の優秀な黒毛和種を「常陸牛」と命名し、翌1977年には茨城県庁・生産団体・食肉事業連・指導機関が中心となり茨城県常陸牛振興協会を設立、「常陸牛」としてブランドの統一を目指しました。
その特徴は良質な赤身にあります。脂身が美味しいと評判の和牛は数あれど、プロの料理人から赤身の肉質で選ばれる和牛は希少な存在です。もちろん、脂身も低温でとろけだすように生産者の皆さんも工夫を重ね、ここ数年で飛躍的にその美味しさを向上させています。
③常陸秋そば
Wikipediaによれば、”常陸秋そば(ひたちあきそば)は、1978年(昭和53年)に茨城県農業試験場(現在の茨城県農業総合センター)が茨城県ならではの蕎麦ブランドの育成に着手し、茨城県内の在来種の名で最も形質の優れた常陸太田市赤土町の種を親に選抜育成法によって作られた蕎麦の品種。 近年では茨城県北部(県北地域)の特産物としてまた、水田営農における転作作物として重要な作物となっている。“とあります。
蕎麦職人や蕎麦通から圧倒的な支持を得る「常陸秋そば」。玄そばの優良品種として、その名を知らしめています。実が大きくて、粒ぞろいが良いのが特長。豊かな香りと甘味が人気です。
④水戸藩らーめん
Wikipediaによれば、”水戸藩らーめん(みとはんらーめん)は、茨城県水戸市で販売されているご当地ラーメンのひとつ。江戸時代に水戸藩主の徳川光圀(水戸黄門)が日本で最初に食べたといわれるラーメンを、再現した料理である。“とあります。
麺にレンコン粉を練りこむのと、「五辛」(ニラ、ラッキョウ、ネギ、ニンニク、ショウガ)という薬味を添えるのが特徴です。
レンコン粉が加えられているために、麺は全体に茶色で黒い点があります。五辛は漢方医学に由来しており、薬膳の性格を持ちます。さらに、陰陽五行思想にもとづいて、叉焼など肉を具にする時には、肉と兄弟分とされるシイタケも添えます。
スープの出汁や具に鶏や豚などの肉類を使いますが、徳川光圀は当時はタブー視されていた肉食を嫌っておらず、生類憐れみの令も無視したため、食べていたとしても不思議はないでしょう。
光圀は、明から亡命してきた儒学者の朱舜水に学んでおり、外国の文化も積極的に取り入れていました。その中に中華麺も含まれていたと推測され、徳川光圀は日本で最初にラーメンを食べたと言われています。
当時の記録には、小麦粉と藕粉(レンコンの粉)で作った麺に色々な粉をかけた「うんどん」のような汁麺と記されています。
⑤そぼろ納豆
「そぼろ納豆」は納豆の中に塩漬けした切干大根を混ぜて、醤油や調味料で味付けした茨城県水戸市の郷土料理です。
「そぼろ納豆」と呼ばれていますが、切干大根と納豆を調味液に漬け込んだれっきとした漬物です。
「そぼろ」とは一般的には豚肉や鶏肉をゆでてほぐしたもので御飯にふりかけて食べるものですが、別の意味で「細かいもの」や「細かく刻んだもの」を指します。ですから「そぼろ納豆」といってもお肉が入っているわけではなく、細かく刻んだ大根が入っているので「そぼろ納豆」と呼ぶわけです。
「そぼろ納豆」は水戸では「おぼろ納豆」、「しょぼろ納豆」とも呼ばれていますが意味は同じです。塩漬けした大根を使うので発酵食品である普通の納豆よりも更に日持ちがする料理です。
シャキシャキした切干大根の歯ごたえと納豆の柔らかい食感で食べやすくなっており、納豆が苦手な方でも案外大丈夫な場合があります。「そぼろ納豆」は御飯にかけて食べるのはもちろん、惣菜、酒の肴としても又はお茶漬けにしてもおいしく食べられます。
⑥御前山ラーメン
「ごぜんやまらーめん」と言えば、常陸大宮市の有限会社軍司麺業という製麺屋さんで売っている生ラーメンの事。
口コミで評判になり、地元だけでなく、タモリさんやみのもんたさんがTVで取り上げ、得意客の中には東京の有名人が多数いると言う事で、人気のラーメンです。
スープは、醤油、味噌、とんこつ等約20種類から選ぶことができます。
⑦筑波ハム
「つくば豚」をご存じでしょうか?畜産農業と科学が共存するつくばならではのブランド豚で、深みのある味わいが特徴的。そのおいしさを最大限に活かしたハムやベーコンを作っているのが「筑波ハム」なのです。
創業者の中野正吾さんは、当時養豚農家であり、豚市場の価格の下落や、豚の病気も多く、養豚経営の難しさを思い知らされていました。 当時、千葉市内にある農水省畜産試験場に、豚の病気予防のための指導を仰ぐため、足繁く通っていましたが、 ある時、「これが手造りした本当のハムの味だ」と土産にハムを貰い、何度か食べている内にその味に魅了されて、ハム造りの指導を受けることになりました。
今でこそ、安全安心は当たり前となっていますが、当時、それを意識するのは一部の人達でしかなく、値段の高いハムやソーセージは、なかなか受け入れられませんでした。
しかし、近年次第に強まる健康志向・本物志向に、手造り物の人気が追い風となり、今日では筑波の特産品として人気を博しています。
⑧あんこう鍋
Wikipediaによれば、”あんこう鍋(あんこうなべ)は、アンコウ目・アンコウ科に属する「キアンコウ(ホンアンコウ)」を主な具材とする鍋料理。一般的に「西のふぐ鍋、東のあんこう鍋」と言われ冬の代表的な鍋料理として東日本において広く食べられているが、特に茨城県および福島県いわき市の鍋料理として、多くの店で提供されている。“とあります。
茨城県を境に「北のアンコウ」「南のアンコウ」と分けられ、北の海で獲れるアンコウの方が高値で取引されています。特に親潮と黒潮が交わる鹿島灘海域はプランクトンが豊富で質が良く、久慈漁港や日立漁港、平潟漁港で主に水揚げされている常磐物は築地市場で上物とされています。
有名な「どぶ汁」は大洗町や日立市、北茨城市の一部の店で味わえる、より濃厚なあんこう鍋です。 名前の由来は、あん肝が溶け出して汁が「どぶ」のように濁ることから、また、どぶには「すべて」という意味があり、アンコウのすべてを入れることから「どぶ汁」との説もあります。
いかがだったでしょうか?
茨城県グルメの厳選した8選。
茨城を代表するご当地料理や、知る人ぞ知るグルメまで、厳選したグルメをご紹介しました。
美味しい茨城のグルメの数々、是非ご賞味ください。