日本全国のご当地グルメを北から順にご紹介していく「日本のおいしいもの巡り」。
日本の各地のご当地自慢の食材や、地元の名店の美味しい料理をご紹介するシリーズの第16弾。
第16弾は東京のご当地グルメから厳選した8選をご紹介します。
①すた丼
すた丼とは御察しの通りスタミナ丼の略。 非常に濃い醤油味とニンニクの匂い、生卵のトッピングが特徴で、当初はラーメン店のまかないとして生まれました。
「サッポロラーメン」の看板を掲げた店が元祖で、国立市西が発祥の地。国分寺駅前他にのれんわけした店がありました。
現在は、「伝説のすた丼屋」「名物 すた丼の店」を名乗る、チェーン店が展開されています。
②もんじゃ焼き
Wikipediaによれば、”もんじゃ焼き(もんじゃやき)は、ゆるく水溶きした小麦粉を鉄板で調理して食べる東京近郊のローカルフードである。“とあります。
焼くときにタネで文字を書いて遊んだことから「文字(もんじ)焼き」と呼ばれ、これが訛って「もんじゃ」となったとされています。
現在に繋がるもんじゃ焼きのスタイルは戦後の昭和20年代に誕生し、東京都台東区浅草近辺が発祥とされています。 東京・下町の駄菓子屋には、昭和40年代ころまでは大抵もんじゃ焼きの鉄板があり、もんじゃを焼く鉄板上での陣取りはゲーム的要素のある遊びとして親しまれていたそうです。
戦争直後は物資が欠乏していたため、単にうどん粉を水で溶き、ソースや醤油で味付けしただけでしたが、昭和30年代になるとキャベツや中華麺などの具材が加わるようになり、切りイカ、桜えび、肉などの具材が伴う様になりました。
1980年代以降にブームとなった際に、餅、明太子、チーズなど新しい食材を用いたものが誕生し、現在に至ります。
③くさや
Wikipediaによれば、”くさやは、魚類の干物の一つで、伊豆諸島の特産品として知られている。クサヤモロなどの新鮮な魚を「くさや液」と呼ばれる魚醤に似た独特の匂いや風味をもつ発酵液に浸潤させた後これを天日干しにした食品である。 “とあります。
くさやは、伊豆諸島の特産品として有名な魚の干物です。材料の魚は、ムロアジ、シイラ、トビウオ、サンマなど様々な種類があります。 内臓や血合いを取り除いて開いた魚を、塩を入れた「くさや液」に1~2日漬けてから洗い流し、天日干しにして乾燥させます。その後、数日間冷風で乾燥させて作られます。
くさやは江戸時代から作られ始めたと言われています。もとは、塩水に魚を漬けてから干したいわゆる一般的な干物でした。しかし、当時は塩が貴重なものだったので、塩水を使いまわしながら使っていたところ、魚の成分などが塩水に蓄積し、さらに微生物なども作用し、くさや液ができたと言われています。
普通の干物の味をぎゅっと凝縮させたような、まろやかさなうま味と、深い味わいが特徴です。塩水に漬けていますが、塩分はそれほど高くありません。魚の成分から出るうま味成分、アミノ酸が豊富な保存食です。
そして何といっても、日本酒にとても合うので、お酒好きの方はぜひトライしてみて下さい。
④つけ麺
【宅麺】
Wikipediaによれば、”つけ麺(つけめん)とは、麺をつゆにつけて食べるスタイルの麺類で、主にラーメンの一種として扱われる日本の麺料理である。店によってはもりそば、つけそば、ザルとメニューに記される。“とあります。
つけ麺の発祥には諸説存在しますが、1955年(昭和30年)に東京都の大勝軒(中野店)にて故山岸一雄氏が開発・商品化したという説が定説になっています。
山岸氏が17歳の時に勤めた修業店で、残ってしまった麺を、スープと醤油を湯のみ茶碗に入れ浸して食していた賄いがベースだそうです。山岸氏が中野店の店長だった頃、この賄いを食べていた所、それを見ていた客が食べたがったので試食してもらうと、思いの外好評で、「これをメニューにしたら売れるかもしれない」と感じて様々な試行錯誤の後、冷やし中華の甘酸っぱさを参考に酢と砂糖で調味し、麺の量は見栄え良くするためラーメンの3割増しにして、メニューの一品「もりそば」として完成させました。
1955年「特製もりそば」(当時40円)として提供されたのが最初のつけ麺とされています。
⑤ホッピー
Wikipediaによれば、”ホッピー (Hoppy)は、ホッピービバレッジ(旧・コクカ飲料)が1948年(昭和23年)に発売した、麦酒様清涼飲料水(炭酸飲料でビールテイスト飲料の一種)である。また、焼酎をこれで割った飲み物も、ホッピーと呼ぶ。“とあります。
ビールが高級品扱いだった大正時代末期に代用品としての「ノンアルコールビール」(ノンビア)がブームとなり、当時赤坂でラムネ・サイダーなどの清涼飲料水製造販売「秀水舎」を営んでいた創業者の石渡秀は、 1926年(大正15年)、長野県野沢に清涼飲料会社を設立し別工場を構えた際、その地に当時入手困難であったホップの畑があるのを偶然発見しました。
それにより材料の入手・確保に目処が立ったこともあり「本物のノンビアが作れる」とノンアルコールビールの研究開発に着手。終戦後に開発が完了していたホッピーの製造を開始し、1948年7月15日に発売。
発売当時、新橋で販売したところ、ビールが高嶺の花だったことから、焼酎をホッピーで割る飲み方が街で自然と生まれ、ビールの代用品の「焼酎割飲料」として爆発的に売れ「生よりうまいホッピービア」と言われることもあったそうです。
しかし、1980年(昭和55年)に博水社が発売した柑橘系炭酸飲料「ハイサワー」が爆発的に売れ、ホッピーは長い低迷期に入ります。
1999年(平成11年)に、当時としては先進的なコーポレートサイト、ホッピービバレッジ公式サイトを開設し、これがワールドビジネスサテライトやタモリ倶楽部で紹介されて宣伝効果をあげました。
近年ノンアルコールビールが見直されたこと、低カロリー・低糖質・プリン体ゼロであることが健康志向に見合ったこと、ホッピーに対して新しいイメージが形成されたこと、などの要因や背景もあってホッピーの売上は回復、現在では関東地方限定ですが、確固たる地位を築いています。
⑥築地の玉子焼き
Wikipediaによれば、”卵焼き、玉子焼き(たまごやき)は、溶いた鶏卵を食用油脂を引いた調理器具で焼き上げた日本の料理(和食)。 一般的には、四角い専用の鍋で厚みのある方形に巻き上げて整形する厚焼き卵を意味することが多い。その一つにだし巻き卵がある。“とあります。
市場が豊洲へと移転された築地ですが、場外市場ではまだまだ多くの店が営業しています。築地といえば新鮮な海鮮グルメを思い浮かべる人が多いと思いますが、実は海鮮だけでなく卵焼きも名物になっています。
海鮮を提供する店に並んで老舗の卵焼き屋が多く立ち並んでいます。いずれも料亭や寿司屋などにも提供される逸品ぞろい。焼きたてふわふわの美味しい卵焼きを味わうことができます。
⑦深川めし
Wikipediaによれば、”深川めし(ふかがわめし)、深川丼(ふかがわどん)は、アサリ、ハマグリ、アオヤギなどの貝類とネギなどの野菜などを煮込んだ汁物を米飯に掛けたものや、炊き込んだもの。アサリ飯と呼ぶこともある。“とあります。
ざっくりと切った葱と生のあさりを味噌で煮込んで熱いご飯にぶっかけた、漁師飯で、古くはアサリではなく、江戸の深川近辺で大量にとれたバカガイ(アオヤギ)を用いていたそうです。アサリを使うようになったのは明治・大正頃だそうです。
忙しい漁の合間に手早く作れ、しかもおいしく栄養価の高い「深川めし」は、
漁師の日常食としてもてはやされました。
「深川めし」には、もう一つ、あさりの炊き込みご飯もありますが、それは大工などの職人さんが弁当に持っていけるものをという事で、生まれたと言われています。
「深川めし」は農林水産省郷土料理100選に選ばれています。
⑧ちゃんこ鍋
Wikipediaによれば、”ちゃんこ鍋(ちゃんこなべ)とは、相撲部屋において、日常的に食されている鍋料理である。「ちゃんこ」とは本来、相撲部屋において「ちゃんこ番」の力士が作る手料理をすべて指すが、その中でも特に広く知られているのが、この鍋料理全般を指す「ちゃんこ鍋」である。“とあります。
明治終盤以前には力士の食事は個々に配膳されていましたが、明治42年の旧両国国技館完成の頃に名横綱である常陸山の人気で出羽海部屋への入門者が一気に増え、個々に配膳していてはとても間に合わなくなったので、常陸山により1つの鍋を皆で囲んで食べる形式が考え出されたそうです。
それ以降、相撲界では鍋料理が定番として定着しました。 ちゃんこ鍋の味としては、ちり鍋風のものと寄せ鍋風のものの2系統があるとされ、また、水炊き(ちり鍋)、だし汁あるいはスープ炊き(鶏のソップ炊きなど)、塩炊き(寄せ鍋系)、味噌炊き(牡蠣の土手鍋など)の4系統に分類されることもあります。
相撲部屋においては魚系のちゃんこ鍋では8割方がちり鍋で、鶏のソップ炊きも相撲部屋でよく食べられる鍋料理です。
人間と同じように二本脚で立つ鶏から縁起を担ぐ意味で、肉は鶏が最も多く用いられています。かつては「四つん這い」=「手をついて負け」という連想から、牛や豚などの四足動物の肉は避けられていましたが、昭和40年頃からはこれらもよく使われるようになり、現在ではこのように縁起を担ぐことはほとんどないそうです。
いかがだったでしょうか?
東京グルメの厳選した8選。
東京を代表するご当地料理や、知る人ぞ知るグルメまで、厳選したグルメをご紹介しました。
美味しい東京のグルメの数々を、是非ご賞味ください。