「おせち料理」と言えば、新年を迎えるに当たって、1年の始まりをお祝いする特別な料理です。
その「おせち料理」には日本各地で独自のご当地メニューが存在します。
そんな日本全国のご当地おせち料理の中から、四国地方のおせちを紹介したいと思います。
①香川県:「メザシの昆布巻」
昆布は縁起物として、煮しめや子持ち昆布などの様々なおせち料理に用いられていますが、なかでも欠かせないのは「昆布巻き」です。
昆布は、「よろこぶ」との語呂合わせで、昔から縁起物としておせち料理やお正月の鏡飾りとして用いられてきました。「養老昆布(よろこぶ)」とも書けることから、お祝いの意味の他にも不老長寿の願いが込められています。
また、昆布に「子生(こぶ)」という当て字をすることで、子孫繁栄の意味もあると言われています。
②徳島県:「金時豆」
宇治金時や氷金時など、かき氷にのせる甘く煮た小豆のことを「金時」と呼びます。他にも金時豆や金時ニンジンなど、金時とつくものは色々とあります。 この「金時」というのは、坂田金時のことをさすのだとか。坂田金時の幼名は、金太郎です。坂田金時はいつも赤い顔をしているので、赤いものを金時と例えるようになったのが始まりのようです。
「まめ」は元来、丈夫・健康を意味する言葉です。「まめに働く」などの語呂合わせからも、おせち料理には欠かせない料理です。 「金時」の様に強く逞しく、「まめ」の様に丈夫で、まめに働く様に、という願いが込められています。
③高知県:「鯖の姿寿司」
高知のブランドサバ「清水さば」は、瀬付きのゴマサバです。瀬付きあじは回遊性のあじ(沖あじ)と違い、瀬に居ついているためエサをたっぷり食べ、脂がのってふっくら肉厚なのが特徴。
土佐近海においては潮の流れが早いこともあり、よく身が締まった清水サバが水揚げされます。一年を通じて獲れる身近なサバですが、特に秋から冬にかけては脂が乗り、刺身やタタキにしても美味しいです。
そんな清水サバを使った「さばの姿寿司」は、神祭や正月に欠かせない料理。作り方は地方により異なるものの、翌日に残ったサバの頭やしっぽの部分は、七輪にかけて丸ごと焼いて食べるのが地元の風習です。
④愛媛県:「じゃこ天」
Wikipediaによれば、”じゃこ天(じゃこてん)は、愛媛県南予地方の海岸部で作られる特産品および、それを使用した郷土料理。地魚などのすり身を、形を整え油で揚げた魚肉練り製品。揚げかまぼこに分類される。“とあります。
「じゃこ天」の始まりは、宇和島藩の初代藩主・伊達秀宗が故郷仙台をしのんで職人を連れてきて生産をさせたのが始まりとされています。
揚げたてをそのまま食べるほか、火であぶって醤油を落とした大根おろし、ショウガと付け合せるなどの食べ方があります。宇和島市のおでんには必ずといっていいほど、じゃこ天が含まれているそうです。
お正月のおせちにも「じゃこ天」が入っていたり、お雑煮に「じゃこ天」を入れる所も有る様です。
いかがだったでしょうか?
2020年のお正月に食べたい四国地方のご当地おせち。
来年のお正月は、ご当地おせちにしてみては如何でしょうか?