日本のお酒と言えば、何と言っても日本酒。
一口に日本酒と言っても、清酒もあれば濁り酒も有り、辛口も有れば甘口も有ります。
また、その土地ならではの地酒も有り、個性的なお酒も存在します。
今回はそんな日本酒の中から、北海道のお酒を紹介したいと思います。
①金滴
金滴酒造のある新十津川町は北海道第一の酒米の作付け面積を誇る酒米の里。徳富川の清らかな水と広大で肥沃な大地では、北海道米を原料とし北海道で生まれた酒米「吟風」を中心にたくさんの酒米が生産されています。
金滴酒造は1906年の創業の北海道初の合資の酒造会社です。 「金滴」の名前は1918年に当時の専務が新十津川の西の砂金の取れる神の山「ピンネシリ」を散策中、砂金川で水を飲もうとした時に手から溢れ落ちる水を見て「金の流れの滴」から「金滴」の名前を思いつき新しい銘柄として発表しました。
それから約100年、「金滴 純米吟醸」は新十津川で収穫された「吟風」を55%精米、手作りの少量生産にこだわり一つ一つ丁寧に仕込んでいます。
フルーティーですっきりな味わいの中にコクが有る「金滴」は豊かな旨味を持ち、さらりとした喉こしのやや辛口のお酒です。
②北の錦
「北の錦」は北海道初の酒米を目指して開発された、吟風(空育158号)を使用した純米酒。酒本来の色と米の力強い旨味を大切に仕上げているので、濃厚な味わいが特徴です。
こうばしい餅、稲穂、新緑の風味があります。口に広がる、フレッシュな香味も、派手になりすぎないよう造られています。料理に負けない酒質で油を使った料理、肉料理に相性がよいのが特徴です。
全体的にうま味がしっかり感じられ、わずかな苦味がアクセントになってキリッとした印象。純米吟醸酒の精米歩合まで米を磨いていますが、アルコール分が味わいに幅を持たせて濃厚な印象を持ちます。しかし、その分、喉ごしがスパッと切れ上がる感じがあります。
③國稀
日本で最北の酒蔵「国稀」 暑寒別連峰は多雪で知られ、雪解け水は幾筋もの渓流をつくり、増毛地方に豊富で良質な水をもたらしています。その伏流水を使用して作られるのが国稀お酒です。
かつて北海道の西海岸がニシン漁で大いに賑わった頃、浜で働く「やん衆」(北海道でニシン漁などに雇われて働く男たちの事。)に飲ませる酒を造り始めたのが『国稀』の始まり。
「国稀」は創業明治15年より130余年にわたり酒を造り続けています。 現在では日本で最も北にある酒蔵になりました。 1,000m級の山々が連なる暑寒別(しょかんべつ)連峰は多雪で知られ、雪どけ水は幾筋もの渓流をつくり、増毛(ましけ)地方に豊富で良質な水もたらしています。
古くから水に恵まれた増毛は、北前船が飲料水を補給した場所として知られています。 国稀酒造では、この伏流水と吟味された原料を使い、南部杜氏の昔ながらの技でひたむきに酒造りに取り組んでいます。
④北の勝
碓氷勝三郎商店(うすいかつさぶろうしょうてん)は、北海道根室市にある酒造メーカーで、創業は明治20年(1887年)です。 日本の最東、朝日が一番早い北海道根室市はオホーツク海が洋々とひろがり、北方領土がすぐ目の前に点在しています。
ここは、清酒北の勝、百歳の地。 空気がすきとおっていること、四季の移り変わりがはっきりしていることなど、 酒造りで第一に求められる安定した気候風土をしっかりと満たしています。
北海道産の酒造好適米の中でも味わい豊かな「吟風」で醸造した「北の勝」。芳醇な純米系の中でも喉ごしスッキリした味わいで、北海道食材にあわせやすい純米酒です。 アルコール濃度 14%、精米歩合 60%、味わいは芳醇で、やや辛口です。
⑤国士無双
高砂酒造がある旭川は、北海道のほぼ中央に位置する道内2位の中核都市。高砂酒造が酒造りに使用している水は、忠別川流域に属する地下水です。
忠別川流域の地下水は鉄分が多く、酒造りには適していないとされてきましたが、科学的な成分調査を行なった結果、高砂酒造の引いている水脈は鉄分含有量がきわめて少なく、酒造に好適であることがわかりました。
お米本来の穏やかな香りと、飲み口は鋭いキレとコクの辛口系特別純米酒。冷やから燗まで幅広く楽しめます。
仕込水は北海道大雪山の雪清水を使用し、厳寒な旭川の気候を最大限に活かした酒造りを行っています。
⑥男山
男山は寛文年間、今から約三百年前に伊丹において醸造を始め、江戸時代から、古今第一の名酒として歴史上に残る有名な方々の愛飲を受け、昔の貴重な資料と共に、現代に伝わる伝統の名酒です。
男山が造られる北海道旭川は、大雪山系の万年雪を源とする伏流水と、清酒醸造に最も適した厳しい寒さの気候風土に恵まれた土地です。 「清酒 男山」は、淡麗で爽やかな旨みのある清酒となっています。
男山の酒の仕込み水は、大雪山連邦の万年雪の伏流水井戸から汲み上げられ、地元の方々や旅人に愛され続けてきた、「延命長寿の水」と名付けられている柔らかな名水です。この名水と高品質の酒造好適米が男山のこだわりです。
味があるけど重たくなく、旨さと香りの調和した美酒です。
⑦十一州
「十一州」は北海道を指す言葉で、明治改元後に北海道を11ヶ国に分けたことに由来しています。
日本清酒(代表銘柄・千歳鶴)の前身である余市酒造が明治時代に道内で流通させていたブランドです。
「北海道を代表する地酒に育てたい」という蔵元の想いが込められて、現代によみがえりました。
華やかな香りが軽快に漂います。品を感じる飲み口と、やわらかでサラリとした甘み・落ち着いた旨み・キレイな後口を楽しめます。お酒単体でも食中酒としても万能な逸品です。
⑧二世古
羊蹄山のふもとに位置する二世古酒造では、 ニセコワイス山系からの雪清水と、羊蹄山からの「噴出し湧水」を仕込み水に使用しています。
また、北海道の中でも特に雪の多い土地にあるため、冬は蔵が雪に囲まれてかまくら状態となり、 低温発酵に適した環境になります。 清冽な水と雪深い土地に育まれ、じっくり醸されたお酒です。
近年北海道で誕生した道産米も数多く使用しています。 深川の「吟風」や、今金の「彗星」、共和の「初雫」を積極的に取り入れ、 地域に根差した酒造りが行われています。
いかがだったでしょうか?
日本全国美味い日本酒巡り:その1.北海道の日本酒。
お気に入りのお酒を取り寄せて、北海道の名酒を味わってみては如何でしょうか?